標識サザエ・アワビの追跡調査
これらのサザエは2008年の10月から約半年間漁協の水槽で飼育し、2009年の6月にサザエのアタマに標識となる白いリングをつけて橋立の海3箇所の地点に計1500個放流しました。
そして1年後となる先週、それらの標識サザエ・アワビの生存率を確認する追跡調査をおこないました。
橋立潜水組合と水産総合センターとの協同作業です。あんかー、こっち向かんといてや・・・
3箇所の放流地点のまわりで潜り、標識サザエ・アワビを探します。どの場所も水深1~2M、隠れ家となる亀裂の多い岩盤があり、エサとなる海藻がたくさんあるところ。
なかなか見つかりませんが、念入りに岩の隙間の奥まで探すと・・・
あった! わかります? サザエのアタマに付いてる標識リング!
それぞれの地点で見つかったサザエの個数、大きさのデータを取ります。
回収率、生存率、成長速度を計算して、来年度の放流個数、放流地点の参考資料とします。
また、エサとなるワカメ、ホンダワラ、テングサ、カジメの生息状況もチェック。
放流前の可憐な白いサザエと、一年後の野武士のようなサザエ。成長の速さに驚きます。
今年の放流サザエの標識を白いリングからステンレス製の名札式タグに変更しました。
アワビにも同じタグをつけます。サザエ・アワビ各1500個を6月中に放流、そしてまた追跡調査。この繰り返し。
管理資源の最善の方法の答えが見つかるまで続けます。たとえ、答えが見つからなくてもこの作業を続けることに意味があるのです。
未来に資源を残す努力を怠る者に獲る資格はありません。
大好物のテングサ食べて大きくなれよ。
コメント
本稿で紹介されているステンレス標識「アバロン・タグ」を販売している海事・水産振興会と申します。
アバロン・タグをご利用いただきありがとうございます。御活用いただきうれしく思っております。
1つ気になることがあり、ご連絡させていただきました。
アワビへのタグ取り付け位置なのですが、もう少し前方(貝殻の成長が早いところ)につけたほうが良いです。
貝殻が薄くてタグがうまく固定できない場合は、タグを少し押しつぶすようにするとしっかり固定できます。
詳しくはこちらの取り付けマニュアルをご覧ください。
http://www.kaiji-suisan.jp/pdf/tag_manual.pdf
投稿者: 海事・水産振興会 (ステンレス標識の販売元) | 2011年6月 7日 15:57
海事・水産振興会様へ
詳しい手順の資料を送付していただきありがとうございました。
来週14日に今年初の追跡調査を、水産センターのスタッフと一緒に行います。
貴社のアバロン・タグの成果が試されます。よい結果を期待しています。
投稿者: 戸井鮮魚の良平です | 2011年6月 7日 20:09