大人の愉しみ
シケでセリがお休みになると、ひとりジムで筋トレして汗を流す孤高の私なんですが、今日はちょっと飲みたい気分なんです。
冷蔵庫を開けてあり合わせの刺し盛りをつくります。
ここは海の側の、sea breezeを感じる、大人の隠れ家。
大人二人だけの甘くて、静かで、柔らかい時間。美味しい肴と酒、それと上質な会話。美味しいものを少しだけいただく。
「会えたわ、とうとう」
「会えたね」
「何年ぶりかしら」
「十年だね」
・・・
「そうね」
「かれこれ十年だよ」
「そうね」
「たくさんの水が流れたのさ」
ふいに女が高い声で笑い
「橋の下をね」
といった。
福井の大野のトンチャン、モツ煮込みは寒い夜には最高のご馳走です。とろとろに煮込んであってムッチリと柔らかいがどこかに弾力も残してあるので、歯ごたえを楽しむことができます。
キャベツに濃厚なスープがしみこんでいて、それは熟して果汁でハチきれそうになっています。
「刺身もモツもどうしようもなく完璧だわ。眠くなりそう。くたびれちゃうのね。ご馳走食べるとマヒしちゃうんだわ。あなたのいうとおりだ」
はずかしそうに軽く腹を撫でて女は微笑した。
・・・・いったい誰と飯喰ってるんだ?石田ゆり子似の美女とか? いや原田知世似か??・・・
なんや、いつもの秋友ガラスさんじゃないか! 女っけのない、男二人の濃厚で熱い飲み会でした。
それにしても秋友さん、ムッチャ楽しそうな笑顔やな~
コメント
最後のオチ・・かなりウケました。ガラス、こんど見たいな。ガラスの、小鉢がほしいの。温泉卵入れたり・・・
投稿者: リーダー | 2010年3月 4日 18:57
リーダーさんへ
あげて、あげて、最後は落とす。
会話と文章の基本はここにあると思います。オチのない話は退屈です。
秋友ガラスの小鉢ですか? 奥さん、いいのがありますよ!
ご都合を合わせて、橋立にいらっしゃってください。私と秋友さんとリーダーさんで一杯やりながら、いろんなガラスをお見せしますよ。
投稿者: 戸井鮮魚の良平です | 2010年3月 4日 20:20