シケの前の静けさ
エメラルドグリーンともコバルトブルーとも形容しがたい透明な海です。波一つなく、音までありません。ナーダにしてナーダ、何か重たいベールに包まれているような空気が流れています。
シケる前は決まってこんな静な海になります。風は南西から吹き、やがて北風に変わります。
漁師用語でいうなら風は゛くだり゛から゛あい゛に、そしてシケの始まりです。
週末シケそうなので早めに発送しておきましょう。まずはカニを水攻めして〆ます。生きたまま熱湯の中に入れると身の危険を感じて、自らの手足を切る恐れがあります。そしたら贈答には使えない。チョーショック!
〆てキレイに洗ったら、ゴムで足を縛り、
塩茹でします。沸騰した中に入れて再沸騰してから20分くらい、大きさにもよりますがそれくらい茹でたら引き上げます。
茹で時間が短いと引き上げた後、カラダが紫色に変色して使い物にならなくなるし、長すぎると身が縮んで美味しくないし・・
単純な作業にも哲学があります。この哲学を学ぶには身銭を切るしかない。
あら熱が取れたら、ご予算に合わせて箱詰めしていきます。
カニの捌き方のシオリをご覧になればアナタもきっと捌けるはずです。それにしてもチラシの私のマンガチックな自画像、似てねぇー! 自称゛小粋なパリジェンヌ゛のトイママも似てねぇーな。
ちょっとマジメに仕事しすぎたかな? オーバーワーク気味か? そろそろ悪フザケしたくなってきました。
山ほどカニ買って盛大にやるか! もうカニなんて見たくない、食べたくないってくらいのやってやろうか?
一期一会のこの人生、何しょうぞくすんで 一期は夢ぞ ただ狂え