シケの晩の宴会
シケが続きどうしょうもない日は、物憂げに、携帯から友達に電話します。
「今晩、集合だ。料理は俺が作るから酒持ってきてくれ・・・」
冷蔵庫にはフクラギ一箱あるから今晩は青背の魚を食べつくそうかな。
シケ前までは定置網漁で大漁だったフクラギ、こんなに安くていいの? くらいの安値でした。まずはお造り。
フクラギのカルパッチョ、これにピリ辛の韓国風コチジャンソースをかけます。
ミズダコのカルパッチョ、ソースは香味野菜を刻んでワインビネガーとオリーブ油を混ぜたもの、いわゆるブラジルのシュラスコにかける゛モーリョ゛です。ソースというよりむしろサラダです。
ブラックタイガーの開き、ハーブソルトで味付けしてます。
メギスの一夜干し、まるまる太ったメギスです。
大鯛のカマの塩焼き、つついてくれ。
お隣の秋友ガラスさんのトンチャンがメチャ旨なんです。ノリピー風に言えばマンモス旨い。
今回は高校の同級生とお隣りの秋友ガラスさん一家をお招きしての宴会です。豪雨の中、よくおいでくださいました。準備ができたかな?グラスにビールを注いで、子供はジュースか、よし、みんなとりあえず座ってくれ!
乾杯だ。今回は男だけの濃くてエロチックな体育会系宴会はやめて、奥様達やチビッコ達も参加です。たまにはね・・遊んであげないとね・・怒られちゃうよね・・・
高校の同級生の梶井と飲むなんて20年ぶりくらいかな。ましてや高校は違ったけど鹿野ギャマと飲むのは高二のときの山中温泉のこいこい祭り以来だ。
私と梶井は2.3年のときの文系クラスでいつも一緒にいた親友でした。そもそも私達の高校、小松高校は南加賀の中ではトップクラスの進学校で男子の文系というのは、いわゆる゛理系崩れ゛みたいなもの。物理、数学がキライだから文系に行くという消去法で決めるという生徒が大多数を占めます。
だって数学の公式集を見るのが好きという者、物理の答案中の自分で公式を発見して(!)解くという離れ業をする者たちに、イヤイヤ勉強している私なんてかなう訳ないでしょ!
2年ごろから勉強に対する意欲が失せてきて、そんな仲間達が固まるようになり、そこに梶井もいて一緒に遊んでばかりいました。遊びすぎて仲良く一週間の自宅謹慎処分になったこともあったな~
あのとき、担任の先生が親の前で泣いてたけど、先生、それくらいのこと、いい年して泣くほどのことでもないよ・・と今でも思います。
そんな思い出を語りながら、卒業アルバムをめくり、指さして、
「この子とコイツ付き合ってたの、戸井ちゃん知っとるか?」
「エ~!知らんかった、じゃあ、この子、地味系やけど金沢のマハラジャのお立ち台で踊っとったの知らんやろ~俺、ハッキリ見たぞ!」
話が尽きないね。でも今更高校の頃の情報知ってもね・・もうとうの昔に過ぎたことだ。
高校は違えどなんかしら縁があったギャマ、謝らなきゃならないことがある。体育祭の打ち上げに遊びにきてくれたのに、仲間に入れてあげられなくてゴメン。松高の料簡・度量の狭さを恥じます。20年以上も前のことだけど心にひっかかってたことだ。そのかわり今日はフクラギの刺身2枚いっぺんに食べる贅沢を許す?!
僕、もう行かなきゃなんない。一人で行かなきゃないない。すぐに行かなきゃなんない。18歳の春、そんな思いでみんな故郷をあとにしました。
そして20年後また会えて私はホントに嬉しいです。みんないろんなものを背負い込んでオッチャンになったけど、話の内容は高校生なみだった。それもとても嬉しいことだ。
かなりハイテンションな私、マイケル・ジャクソンの「ポゥー!」のポーズを連発の大サービス。秋友さんの子供のみ大爆笑。
朝、トイママが秋友家に鍋を返しに行ったところ、玄関先で3人のチビッコが並んでマイケルの「ポゥー!」を連発していたとのこと。変なトラウマにならないことを願う。