ムサについて
ズワイガニは脱皮を繰り返して成長します。脱皮したばかりの殻の柔らかいものを浜では「ムサ」、一般的にはミズガニと呼ばれています。
身があまり詰っていないのでとても安く売られています。上の写真のカニはムサです。握り潰せるほどの殻の固さです。当然、橋立のブルータグはついてません。
ちなみに船名札に書いてある「天2」というのは、足が2本ないという意味です。
両足をつかんでへし折るように捌きます。もったいない気もしますが甲羅は捨てます。フンドシも取り除きます。
ボイルして食べるなら、沸騰した真水に足を入れて再沸騰後10分くらいで出来上がりです。ポイントは塩水じゃなく真水で茹で上げます。
殻が柔らかいせいで海水が身にしみこんでいるので自然と塩味がついてます。
カニ鍋にするならムサで充分だと思います。鍋でタグ付のズワイを使うなんて、松坂牛でしょうが焼きをするようなもの、旨いだろうけどもったいない気がします。
ちなみに「ムサ」よりさらに殻の柔らかいものを「ポカ」といいます。無名の浜のコピーライターにグッドネーミング賞を与えます。