築地探訪
金沢発東京行きの深夜バスは早朝に新宿に到着します。すぐに地下鉄に乗り築地へ向かいました。
日本のみならず世界中の魚が集まる築地市場、魚好き、料理好きにはたまらないスポットです。
大きな門で仕切られている場内は約1000(!)もの中卸業者がひしめき、魚箱、冷凍マグロ、貝、エビなどが所狭しに並んでいます。自転車やフォークリフトやバイクなどが右や左に何台もひっきりなしに往来し、ぼやぼやしてると怒鳴りつけられる勢いです。
どこまで歩いても店が続きます。どこまで広いんだ?時折、水がバッサーンと床の上を流れる。シューズが濡れないよう慎重に歩く。長靴が必要ですね。
冷凍マグロがいたるところに転がっています。
マグロ用の刃渡り150cm以上ある包丁。包丁というよりカブキ者の刀みたい。
惚れ惚れする切り口。さすがです。
30cmくらいの貝、デケー!
天然物、養殖物、ありとあらゆる魚がやや乱雑に積み上げられています。ジャンパー姿、長靴、竹籠と築地ファッションに身を包んだ飲食店関係者が次々と買い、竹籠に入れていきます。
ウェットスーツを羽織って魚を捌いています。気合いはいってます。
「ちょいとごめんよー」 人一人しか通れないような通路を電動大八車(?)が突き進みます。
さすが東京の台所、とても刺激的で勉強になりました。築地が移転するとか、そんな話もありますがぜひここでやってもらいたいですね。築地は世界に誇れる日本の宝です。
朝飯に場外にある「井上」の醤油ラーメンをいただく。シンプルだけど深い味わい。旨い!
お次は築地同様、料理好きにはたまらない合羽橋商店街へ。ありとあらゆる調理道具が揃ってます。
ネットでなんでも買える御時世ですが、やはり触ってみて相性がいいか悪いかは店まで出向かないとわかりません。包丁でいうなれば刃の良し悪しは値段に比例しますが柄(グリップ)のフィット感は握らないとわかりません。このぺティナイフでもどちらにしようか相当悩みました。
午後は思い出深い吉祥寺でゆっくりと過ごしました。初夏のような陽気のなか、伊勢屋の向かいにあるスペイン風なバールで生ビールでも飲みながらゆっくり食事。
数ある小皿料理、一人なのでたくさん注文できず残念でした。こちらはエビのニンニクオイル煮。
この料理のニンニクオイルをパンにつけて食べる。このかかっているオリーブオイルの香りがなんとも爽やかでした。
魚介のパエリア、次の戸井邸での宴会ではぜひ作ってみたい料理の一つです。この味を参考にしようっと。
店内には伊勢屋から流れてくる焼き鳥の匂いがたちこみ、春の強い日差しがその煙を照らし出します。席に座り上着を脱ぎまわりの風景を眺めました。外では、大きな犬の散歩をしている夫婦、しきりにキスを交わす若いカップル(欧米か!)、4~6人くらいの大学のグループがはじけるように笑いながら井の頭公園の坂を下って行きます。遠くではギターでフォークを歌っている60年代風な人達、焼き鳥を買い求める長い行列。横の席では若いフランス人カップルが指を絡め合い、老夫婦がワイン片手にピンチョスをつまんでます。
3月の終わりの気持ちの良い昼下り、みんなそれぞれとても幸せそうに見えました。あまりに幸せそうに見えるので私はいつになく寂しい思いをしました。
この料理の味は真似できるけど、この雰囲気、この空気は東京ならではのものです。悲しいけど石川県じゃ真似できません。東京へのモノ、カネ、ヒトの流入、地方からの流出は日本にとっての大きな問題です。
東京のヒトが羨ましがるような特色ある地方の行政が今後の課題です。 少しだけ憂いながら大学の同期がまっている水道橋の加賀屋に向かいました。
その後のことはあまりよく覚えてません・・・
コメント
おひさしぶりです。お元気ですけ?
この4月1日、自宅でさくら祭りを
やります。なにか、おすすめはありますか?人数は15~20名です。
投稿者: いさら | 2008年3月28日 07:27
いさらさんへ
ごぶさたしております。さくら祭りですか、おすすめは特大甘エビですね。桜と朱のコントラストが色鮮やかで、息をのむ美しさになることでしょう。日曜日のセリの状況を見てお電話いたします。
投稿者: 戸井鮮魚の良平です | 2008年3月28日 21:00