宝勝丸潜入 其の二
キッチン脇の階段を下りると、船員達の寝台があります。エンジンルームからの爆音、ご飯の炊けた匂い、激しい揺れ、網上げをしらせるけたたましいサイレン音・・・、今思えば3Kをかるく通り越して4K、5Kの職場でした。しかし、馴れというのもはすごいですね、この棺おけの寝台の中はとても心地良く、休憩中はここで横になりながらコーラと菓子パンをほおばり、細かい字の文庫本を読んだり、「なあ、5兆円あったら何につかう?」など実にくだらない話を真剣にしたりととてもリラックスした時間が流れてました。
こんなけなげ漁師たち、私は大好きです。